本当に日本には死刑は必要なの?
シンポジウム「冤罪と死刑 誤判の必然性」のご案内
シンポジウム「冤罪と死刑 誤判の必然性」のご案内
監獄人権センター、Death Penalty Projectなどの共済で、下記のシンポジウムが行われます。
1 日時: 2014年6月25日 16:30~18:00
2 場所:早稲田大学 早稲田キャンパス11号館501
3 テーマ
死刑に関する議論は、概して道徳的なものと経験的事実に基づいたもの二つのタイプ議論に分類する事ができる。死刑廃止論者は、死刑は人権違反であり、市民的及び政治的権利に関する国際規約の第二選択議定書を採択する国が増えている事を強調する。死刑存置論者は死刑廃止の普遍性を疑問とする。
死刑に対する実証的議論は、死刑の抑止力の有無の議論から冤罪のリスクの有無まで様々なテーマにおよぶが、これらの議論はまた、廃止論者と存置論者の間で意見が分かれる。しかし、死刑の冤罪事件に関しては、廃止論者および存置論者両者とも、誤判はあってはならないという点に関しては合意できる。
アメリカでは、死刑の冤罪事件が影響して国民の死刑存置の声の高まりと、死刑判決数の減少、またいくつかの州では死刑廃止にまで至った。日本では、最近の袴田事件が象徴するように、冤罪は、どこか別の場所で起こるものでも、抽象的な可能性でもないことが明確となった。我々は刑事司法の手続的正義の担保を確実なものとし、冤罪の可能性を最小限にとどめるべきなのか、また、我々の司法刑事制度は脆弱なものであり、死刑制度が存在する限り、無実の人間が処刑される可能性を受け入れなければならないのだろうか。
4 講演
(1)「英国死刑廃止につながった冤罪事件と世界の冤罪事件」
ソール・レーフロインド(共同常任理事、Death Penalty Project)
(2)「袴田事件からの教訓」
田鎖麻衣子(弁護士、NPO法人監獄人権センター事務局長)
(3)「国民の冤罪に対する態度」
佐藤舞(オックスフォード大学研究員、Centre for Criminology)