本当に日本には死刑は必要なの?
死刑執行停止緊急署名活動のご案内
NPO法人監獄人権センターの田鎖麻衣子事務局長より、下記の死刑執行停止緊急署名活動のご案内がきました。
私もさっそくオンラインで署名しました。是非、多くの皆さんが署名してくださるようお願いします。
皆様
田鎖でございます。
NPO法人監獄人権センターでは、小川法務大臣の死刑執行に向けた一連の
発言を重視し、「死刑執行の停止を求める緊急市民アクション」署名活動
を開始しました。ぜひ、各方面に宣伝していただき、一人でも多くの署名
を法務大臣に届けたいと思います
オンライン署名はこちらから: https://docs.google.com/spreadsheet/embeddedform?formkey=dEl4OG1sb3d3YkFaVDRCS3ZJbWh3bkE6MQ
第一次集約は1月末ですが、次々と展開していくことを予定しています。
今週中に英語版も作成して全世界から怒涛のように署名を集めたいと
考えています。
なお、署名運動に先立ち、昨1月16日には、監獄人権センターが担う
諸課題について要請書を提出しました。全文は以下でご覧いただけます:
http://www.cpr.jca.apc.org/archive/statement
法務大臣 小川敏夫 殿
2009年7月、民主党はその政策集「INDEX2009」において、次のように掲げました。「死刑制度については、死刑存置国が先進国中では日本と米国のみであり、EUの加盟条件に死刑廃止があがっているなどの国際的動向にも注視しながら死刑の存廃問題だけでなく当面の死刑の停止や死刑の告知、執行方法などをも含めて国会内外で幅広く議論を継続していきます。」多くの市民が、INDEXに掲げられた政策の実現に期待し、民主党は政権の座につきました。
「当面の死刑の停止」を議論することは、民主党が掲げた政策です。ところが、小川敏夫法務大臣は、1月13日の大臣就任以来、死刑の執行は法務大臣の職責であると強調して正面から執行停止を否定し、在任中に死刑の執行を命じる意思を繰り返し明らかにしています。
死刑という刑罰についてのみ、その執行が法務大臣の命令によるとされたのは、死刑が一度執行すれば取り返しのつかない究極の刑罰であることから、慎重を期すためであるとされています。法務大臣には、個々の事件の再吟味や死刑確定者の事情、その他内外情勢などを踏まえ、命令を発しない方向での慎重な政治判断をすることが認められているのです。
しかし、小川大臣の発言は「初めに死刑執行ありき」ともいうべきもので、死刑執行に対する慎重な配慮を捨て去り、むしろ大臣としての職責を放棄するものといっても過言ではありません。
実際に、過去の執行では、法務大臣が慎重な判断を欠いたために、誤った執行がなされてきたと疑われています。再審請求を準備しながら死刑執行をされた人々の中には、DNA鑑定によって無実が明らかにされる可能性があった人も存在します。また、心神喪失の状態にある人を執行することは刑事訴訟法により禁じられています。現に相当数の人々が深刻な精神状態に至っていますが、これらの人々は、自ら再審請求などの法的手段に訴えることはできず、また、心神喪失状態にあると主張することもできません。しかし、精神状態を調査するための信頼できる制度が存在しない日本の現状では、違法な死刑執行の可能性を払しょくすることができないのです。誤った死刑執行に対して、法務大臣は、どのように責任をとるのでしょうか。
死刑は、最も基本的かつ重要な人権である、生命に対する権利を侵害する刑罰です。日本は、国際人権(自由権)規約委員会をはじめとする国連機関から、繰り返し、死刑の執行を停止し、死刑制度の廃止に向けた措置をとるよう、勧告されてきました。
私たちは、小川法務大臣に求めます。法務大臣としての職責を果たすため、死刑の執行を停止したうえで、死刑制度についての冷静な議論を行ってください。そのために、外部有識者による開かれた審議機関を設置し、国会における議論へとつなげて下さい。
死刑執行の停止を求める市民一同
【賛同署名〆切】 第一次集約: 2012年1月末
【呼びかけ団体・集約先】
NPO法人監獄人権センター